令和4年3月3日(木)急患センター継続研修会のご報告

令和4年3月3日(木)、オンラインで開催された、急患センター出向者継続研修会に参加しましたので、その内容についてご報告致します。

本研修は、富山市医師会急患センターに出向している薬剤師を対象(出向者以外も参加可能)とし、年に1度の継続研修として開催しております。
以下、研修プログラムに沿って印象に残った部分を記していきます。

講演1「保健所業務紹介~コロナ対応業務、薬事監視関係で保健所からの観点~」

富山市保健所 地域健康課医務係副主幹 重松 実 先生

  • 保健所業務紹介・・・薬剤師職員人数とその業務案内
  • 新型コロナへの対応業務・・・各部署の対応、家族が陽性になったら

自宅待機期間の考え方についての問い合わせが一番多い状況。福岡県HPにわかりやすい記載があるため、電話がつながらない場合は参考にされるといいです。

  • 薬事監視関係留意事項

処方箋医薬品の処方箋無し販売譲渡などの不祥事が相次いでいるため、今一度そのようなことがないよう注意をしてほしいとのことでした。

講演2「災害と薬剤師~他県での取り組み、体験談~」

総合メディカル株式会社 在宅推進部シニアアドバイザー 佐藤 栄一 先生

  • BCPとは?・・・Business Continuity Plan(事業継続計画)

これは、震災などの緊急時に低下する業務遂行能力を補う非常時優先業務を開始するための計画のこと。遂行のための指揮命令系統を確立し、業務遂行に必要な人材・資源、その配分を準備・計画し、タイムラインに乗せて確実に遂行するためのもの。このBCP策定は2017年3月に災害拠点病院指定要件に追加され、2021年度介護報酬改定で介護サービス業者に義務化(2024年4月まで経過措置期間)されたそうです。

  • 私の災害対応経験・・・萩市集中豪雨についてお話しいただきました。
  • 他県での取り組み

災害薬事コーディネーター育成、放射線ファーマシスト、モバイルファーマシー導入等、様々な形で災害への備えの動きがあることがわかりました。

これら2つの講演から、やはり重要なことは「連携」になってくるのかなと感じました。保健所ともう少し薬局が連携できれば・・・や、災害時もう少し他職種と連携できれば・・・。こういう思いを少なくするには、BCPのような綿密な事前準備や計画が必要なのだろうと考えさせられる研修でした。

チューリップ大沢野薬局 吉田 卓也

参考資料:〇 福岡県の濃厚接触者である同居者の待期期間

     〇 薬局間における医療用医薬品の譲受・譲渡に関するガイドライン【概要】