令和4年7月26日(火)CKD-MED最新の治療戦略の参加報告

今回は富山県薬剤師会館 2 階研修室とZOOMでの研修会で
富山市立富山市民病院 腎臓内科部長の大田聡先生よりご講演賜りました。

現在、日本の人口の約13%、1330万人がCKD患者であり、糖尿病、高血圧などの生活習慣病の背景印意図なって発症するCKDが多い状況となっており、高齢者の慢性透析患者が増加している状況においてCKD進行抑制のため、薬剤師がチーム医療の一翼を担っている事を再認識致しました。


CKD-MBD(慢性腎臓病に伴う、骨・ミネラル代謝異常)の病態として、腎機能が低下・リンの尿中排泄低下・リン蓄積が起こることで、FGF-23分泌亢進・活性型ビタミンの低下を伴い二次性副甲状腺機能亢進症や血管石灰化促進などの症状が発症し、生命予後にも影響を及ぼす、全身性疾患として捉える必要があります。

CKD-MBDの治療としては血清リン濃度、血清補正Ca濃度、血清PTH濃度を管理していく事が重要であり、優先順位としては血清リン濃度>血清補正カルシウム濃度>血清PTH濃度となっております。

高リン血症の是正のための低たんぱく食においてはリン/蛋白比が少ない食品は植物性蛋白を適宜取り入れ、添加物を含む加工食品や清涼飲料水を控える必要があります。
透析方法の工夫(透析時間、回数の増加、HDFへの移行)も透析によるリン除去の増加に有用であります。

透析患者の 1 日服薬錠数の50%はリン吸着薬であり、リン吸着薬の服薬錠数が増えるほどアドヒアランスが低下します。
薬剤師としてリン吸着薬のアドヒアランスを上げいかに飲み忘れなく飲んでもらうか考えることが重要だと考えさせられました。

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